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SUS304について詳しく解説!

SUS304は、日本工業規格(JIS)において定義されるステンレス鋼の一つです。以下にSUS304について詳しく説明します。

SUS304化学組織について

  1. 化学組成: SUS303は、主にクロムとニッケルを主成分としています。以下に、一般的な化学組成を示します(単位:質量%)
  • 炭素(C): 0.08%以下
  • シリコン(Si): 1.00%以下
  • マンガン(Mn): 2.00%以下
  • リン(P): 0.045%以下
  • 硫黄(S): 0.030%以下
  • クロム(Cr): 17.00〜19.00%
  • ニッケル(Ni): 8.00〜10.00%
  • その他の要素: 各0.60%以下

SUS304特性と用途

  1. 特性と用途: SUS304は非常に優れた耐食性を持ち、錆や腐食に強い特性があります。また、耐熱性、加工性、溶接性も優れており、広範な用途に使用されます。以下はその主な用途です:
  • 食品加工業:食品処理機器やタンク、パイプ、ベルトコンベアなどに利用されます。
  • 医療機器:外科用器具、注射器、手術台、洗浄装置などに使用されます。
  • 建築・建設業:屋外の建造物や橋梁、装飾材、屋内のキッチン設備、手すりなどに利用されます。
  • 自動車産業:自動車部品、排気システム、タンクなどにも用いられます。
  1. 磁性: SUS304は非磁性ステンレス鋼であり、磁石に引き寄せられるような性質はありません。この特性から、磁気干渉を避ける必要のある電子機器や精密機器に適しています。
  2. 熱処理: 一般的な用途では、SUS304は通常、焼き戻し熱処理を受けます。この処理により、材料の硬さを調整し、加工性を向上させることができます。
  3. 環境への配慮: SUS304はリサイクル性が高く、再利用が可能な材料としても注目されています。環境に配慮した製品づくりに適した素材の一つです。

注意点として、SUS304はクロムとニッケルを含んでいるため、一部の人々にアレルギー反応を引き起こす可能性があります。したがって、医療機器や装飾品など、直接肌に触れる製品の場合は、材料の選択に注意する必要があります。

最後に、異なる国や地域では同等のステンレス鋼が異なる呼称で呼ばれることがあります。例えば、欧州では「AISI 304」として知られています。